2009年2月25日水曜日

束の間の休息:SWE642

今セメスターに登録している3つのクラスのうち、最後のクラスSWE642を紹介します。

SWE642
講義名は「Software Engineering for the World Wide Web」です。以下、シラバスからの引用です。
Detailed study of engineering methods and technologies for building highly interactive web sites for e-commerce and other web-based applications. Presents engineering principles for building web sites that exhibit high reliability, usability, security, availability, scalability, and maintainability. Teaches methods such as client-server programming, component-based software development, middleware, and reusable components.
講師はDr. Offutt。テスティングで有名な先生です。とても聞き取りやすい話し方をされます。

講義の内容
この講義では、HTMLから始まり、J2EE(Servlet,JSP)、JDBC、XML等を学びます。ワシントンDC周辺ではこういったWeb開発スキルの需要が高いため、SWE645(EJBを学ぶクラス)とともに、このクラスは人気が高いようです。一方、近年これらの技術を既に知っている学生が増えていることから、Offutt先生はこのクラスの拡張版"SWE642++"の開講を考えているそうです。
このクラスでは、グループプロジェクトはなく、毎週講義の最初に簡単なクイズ、そして宿題が出ます。宿題はHTMLやServletを書いて大学のサーバに配置する、といった実践的なもので、SWE622のReading Assignmentのような苦痛は一切ありません。
中間テストはなく、期末テストのみです。

束の間の休息(?)
上記のように、宿題の内容は基本的に実装なのでとても楽しいです。しかも、その宿題を採点するTA(Teaching Assistant)は私の友達、SWE622のグループプロジェクトの仲間でもあり、なんとなく気楽です。
ただ、このクラスで扱われる内容は、当初の予想どおり、独学で習得できそうな気がします。ただ、需要やきっかけがなかったのでこれらの技術を知らなかったのですが、今後のキャリアのためにも、このクラスは良い機会かなと考えています。

P.S.
つい先週、Java Servletの1回目の宿題がありました。Java Servletにおいて、HTMLを動的に生成するのは良いのですが、Javaのソースコードの中にHTMLの断片が挿入されるのがどうしても気持ち悪いです。きっと、Java Servletの上に乗っかる気の利いたフレームワークがあるんじゃないかと想像します。

2009年2月18日水曜日

多忙の原因2: SWE699

今セメスターの私をとても多忙にしている原因の二つ目、SWE699をご紹介します。

SWE699
この講義の一般名は「Special Topics in Software Engineering」。今回は「Service-Oriented Architecture Research Issues」です。以下、シラバスからの引用です。
This course covers the state-of-the-art approaches to building adaptive and dependable Service-Oriented Architecture (SOA) software systems. Additionally, the shortcomings of the current approaches are identified, and open research topics and avenues for future advancement are discussed. The course is geared towards MS or PhD students that are interested in gaining an in-depth knowledge of SOA systems. A variety of topics will be covered in the context of SOA systems, including: Software Architecture, Software Modeling, Quality of Service, Analysis, Autonomic Computing, Monitoring, and Coordination. The course will be conducted in seminar fashion. In other words, there will be very few formal lectures in the course, instead the class will be relatively interactive, and the students are expected to energetically participate in the discussions. The students are also expected to work on a research topic/project of interest and report on their progress throughout the semester.
講師はDr. Malek。彼も私が参加している研究プロジェクトSASSYのメンバの一人です。

講義の内容
この講義は、通常のものとは異なり、リサーチクラスと呼ばれるもので、毎週3人ぐらいの学生がそれぞれ自分で選んだ論文を読んできてクラスで発表する、という形式です。この講義の良いところは、中間テスト、期末テストがないところです!ただし、学生は必ず一回発表する必要があります。私は来週発表することになっています。
今回の内容はService-Oriented Architecture (SOA)ということですが、この講義では少し広い視野でSOAを捉えよう、ということで、Software Architecture, Autonomic Computing, Service Coordination/Orchestration, Service Composition, Quality of Service (QoS), Service Discovery等の分野の論文を扱います。

クラスの始まりにクイズ
ほぼ毎週、クラスで3本ほどの論文が発表されるわけですが、発表者以外の学生も事前にそれらの論文を読んでくることが義務付けられています。これを強制するために、クラスの始まるときに、その日発表される論文の内容について簡単なクイズが出題されます。このクイズのスコアも成績に反映されます。
というわけで、毎週3本くらいの論文を読む必要があるわけです。このせいで、毎週けっこうな時間を費やされてしまっています。

しかもプロジェクト
さらに、(グループ)プロジェクトも課されました。個人プレーも許されていたため、私は個人プレーを希望したのですが、SASSYプロジェクトメンバの学生がこのクラスにもう一人いたので、二人のグループにさせられてしまいました。この二人でSASSYプロジェクトに関する研究をこのクラスのプロジェクトとして進めることになりました。なんとか昨日、このプロジェクト用のゴールを設定し、役割分担もある程度明確にすることができました。

以上をまとめると、この講義で私は以下のことをやらないといけません。
  1. 毎週ほぼ3本の論文を読む
  2. 1回発表(発表15分、質疑15分)
  3. グループプロジェクト
SWE622と合わせ、今セメスターはかなりの量の英語を読んでいるような気がします。

2009年2月17日火曜日

多忙の原因1:SWE622

この春セメスターはたたでさえ3つの講義を履修しているのでとても忙しいのですが、先セメスターで履修した講義に比べ宿題がとても多くてまいっています。そのうちの一つ、SWE622を紹介します。

SWE622
講義名は「Distributed Software Engineering」です。以下、シラバスからの引用です。
Hands-on introduction to techniques and programming interfaces for distributed software engineering. Networking protocols at several layers. Construction of distributed and concurrent software using network protocol services. Applications of Internet and Web-based software.
講師はDr. Sousa。私が参加している研究プロジェクトSASSY (Self-Architecting Software SYstems)のメンバの一人です。教科書は以下の2冊で、そのうち前者は必須、後者は参考とされています。どちらも有名な本ですね。前者の本の著者は、Minixの開発者、タネンバウム教授です。講義の内容
講義のタイトルが示すように、この講義では分散システムについて学びます。具体的には、Communication, Synchronization, Service Discovery等を学びます。今までにISO7階層モデル、TCP/IP, ソケットプログラミング, RPC, RMI, Clock Synchronizationなどをやりました。私にとって既知の内容がほとんどのようですが、よく考えると、このようにきちんと体系立てて分散システムを学んでなかったような気がします。

とても多いReading Assignment
この講義では、毎週Reading Assignmentが出されます。教科書の指定された章や参考文献を読んで、問いに答えなければなりません。この宿題がとてもきついんです。読まなければならない量がとても多い上に、結構問いが難しい!さらに英語で答えるのがきついです。この宿題のためだけに半日を費やしている状態です。もっと効率良くこなさないと研究に時間を費やすことができなくなってしまいます。

しかもグループプロジェクト
Reading Assignmentだけでなく、この講義でもグループプロジェクトが課されます。つい先週、4人のチームを組み、作業を開始しました。内容はこちら。複数のPC上に分散プログラムをJavaで実装するというものです。幸い実装なので楽しそうなのですが、グローバルタイムの存在を仮定できないので、ネットワーク遅延やノード間の時計の差分等を考慮する必要のある要求事項がいくつかあり、結構難しいです。性能評価も課題に含まれていて、どうやって時間を計るか考える必要がありそうです。

以上のように、SWE622はとてもきつい講義で正直まいっています。気合を入れて取り組まないと!

2009年2月8日日曜日

ワシントン日本語学校入学手続き

Fairfaxの公立学校への入学手続きとは異なり、ワシントン日本語学校への転入(入学)手続きは簡単です。事前に事務局に電話して入学希望の旨を伝え、面接/見学のアポイントメントをとります。見学当日には、子供のパスポートと筆記用具を持っていきます。

面接/見学は、実際に授業のある土曜日に行きます。面接といってもとても簡素なもので、どういう転入生か様子を見るような感じでした。学校の説明を受けた後、実際の授業を見学します。その後、書類に必要事項を記入し提出すれば、転入手続き完了です。次の週から登校できます。

上記手続きはもちろん全て日本語。なんともいえない安心感があります。私の子供は、先週転入手続きを終え、昨日から幼稚部に通い始めました。最初は恥ずかしそうにしていましたが、帰る時間になって迎えに行くと、楽しそうな良い表情をしていました。初めてのお友達と半日過ごし、何か「やり遂げたぞ」みたいな自信のようなものを感じました。この勢いで現地校も楽しめるようになるとよいなと思います。

2009年2月5日木曜日

初登校

いよいよ今日、子供が現地のKindergartenに初登校を果たしました。マイナス8℃ぐらいと冷え込む中、朝見送りに行き、少しだけ教室に入らせていただきました。一クラス大体16人前後で先生が二人割り当てられていてかなり恵まれた環境だと思いました。先生は二人ともとても優しそうな方でした。若干心配していたトイレはなんと教室の中に一つあり、子供達は先生の断ることなく自由にトイレに行けるようになっていました。つまり、うちの子は英語がしゃべれなくてもトイレには行けるということで一安心です。昨晩、「トイレに行きたくなったら”ピー”って叫べ」と教えたんですが不要だったようです。

後から判明したのですが、残念ながら同じ学年に日本人は一人もいないことがわかりました。ただ、日本人とアメリカ人のハーフの子が一人いて、その子が日本語を話せるらしく、今後たくさんお世話になりそうです。また、小学校の2年生に日本人の子、6年生にハーフの子がいるらしいので、うちの子を入れて学校全体で4人日本語を話せる子供がいることになります。

肝心の本人ですが、私が今日夜の10時まで講義があったので、本人からまだ感想を聞けていません。聞くところによると明日も行くと言っていたようなので、なんとかこれから時間はかかるでしょうが、楽しんで行けるようになるのではないかと思います!

私だけでなく、私の子供の挑戦(?)も今日から始まりました。一緒に頑張ろうね!

2009年2月4日水曜日

現地校入学手続き

ワシントン日本語学校だけでなく、Fairfaxの公立幼稚園に子供を入園させるべく、先週から登録手続きを行ってきました。今日、病院での身体検査を完了し、いよいよ明日から入園となりました。以下では、Fairfaxの公立学校に入学させるための手続きについてご紹介します。

入学手続きに必要な書類
入学手続きを進める上でこちらから持っていく必要のある最低限の書類は以下の2種類(小学校2年生の場合は3種類)だけです。これ以外は登録事務所でたくさんの書類を書き込む必要があります。
  1. 居住証明書(アパートの契約書や光熱費の請求書のコピー)
  2. 出生証明書(戸籍抄本とその英訳でしょうか。私の大学の入学手続きの際、子供の出生証明書としてそれらを提出してOKでした。下記のようにパスポートのコピーで代用可です)
子供が小学校2年生以上の場合は、上記の他に以前通っていた学校の成績証明等が必要のようです。
上記2.の出生証明書はパスポートのコピーでも代用可能です。ただし、その場合はある宣誓書にサインをする必要があります。

予防接種
カウンティ(県)によって要求されるものが若干違うようですが、Fairfaxカウンティで定められている多くの予防接種を全て受ける必要があります。私達は日本で受けた予防接種の記録をお医者さんに英訳してもらい、それを持っていきました。その結果、Fairfaxカウンティの定める要求と持参した記録を照らし合わせ、不足している注射を受けるだけで済みました。

身体検査
予防接種のほかに、身体検査も受ける必要があります。身長、体重、視力、聴力等です。私達はホームドクターを訪問し、そこで受けました。

入学手続きの手順
これらの入学手続きは、通う学校で行うのではなく、Fairfax CountyのRegistration Sitesで行います。事前にそのオフィスに電話し入学手続きのアポイントメントをとります。上記書類を持って予約した日時にオフィスに訪問すると、たくさんのフォームにいろいろな情報を記入させられます。上記の予防接種と身体検査の黄色い記録用紙をもらうので、別途医療機関に行って予防接種と身体検査を受けます。予防接種に関しては、Fairfaxカウンティの医療機関無料で受けることができます。

日本語通訳利用可能
必要であれば、上記Registration SitesおよびFairfaxカウンティの医療機関では通訳を利用可能です。応対してくれる人のすぐ横に電話器があり、それを介して通訳者と3者会談できるそうです。

登校開始のための最低条件
原則として、上記のような多くの予防接種と身体検査を受けた後に初めて入学が許可されます。ただ、実際には、ツベルクリン反応の検査を受け、陰性とわかった時点で登校を開始できます。残りの予防接種および身体検査は登校しながら後日受けてもOKだそうです。

以上のように、子供を学校に入学させるには、面倒な書類手続きと予防接種、身体検査を受けさせる必要があります。Fairfaxカウンティでは様々な国の子供が学校に通っているらしく、入学手続きの書類も多くの言語の翻訳版が用意されていました。しかし残念ながら日本語はありませんでした。日本人の学生は少ないのでしょうか。一番厄介なのは予防接種と身体検査。医療関係の英単語はほとんどわからず、電子辞書片手に四苦八苦でした。しかも子供の健康のことなので、あまり不明な点を残したくありません。

特に予防接種ではいろいろありましたが(またもやアメリカのカルチャーショックの洗礼を受けました。これについては後ほど。。。)、何はともあれ、明日から登校です。

2009年2月2日月曜日

ワシントン日本語学校

先週の土曜日1月31日、ワシントン日本語学校に見学に行きました。子供を幼稚部に入園させるためです。

ワシントン日本語学校はA校、H校、S校で構成され、うちAおよびH校はメリーランド州にあり、S校がバージニア州にあります。したがって私達はS校に見学に行きました。自宅から車で約20分ぐらいのところにあります。

S校は、St.Luke Catholic School という現地の小学校を借りて毎週土曜日に授業が行われています。
幼稚部だけでなく小学生1年生から6年生までが全て同じ土曜日に同じ場所で学ぶので、さまざまな学年の学生がいました。ほぼ100%日本人だったと思います。「ほぼ」と言ったのは、ワシントン日本語学校はいかなる人種・肌色・国籍・民族の生徒も受け入れているからです。

学校では英語禁止!
この日は見学ということで、教頭先生からまず各種説明を受けました。この学校はあくまでも補習校であって多くを期待してはいけないこと、親が積極的にボランティアで参加して学校が成り立っていること、等の説明を受けました。その中で印象的だったのは、この学校の日は英語は禁止!ということです。日本語学校に通っている生徒の大半は、平日は現地の学校に通っています。なので、いつしか日本語より英語の方が達者になり、英語を使うほうが楽な状態になるそうです。しかし、日本語をはじめ日本の文化を学ぶ/忘れないためにも、日本語学校の日は英語を禁止にしているそうです。

幼稚部の様子
この日は節分に直前だったということで、幼稚部ではみんなが鬼のお面を作り、豆まきをしました。私達も上記説明を受けた後、お面つくり、豆まきに参加しました。先生はとても雰囲気の良い楽しい先生で、みんな楽しそうに節分を楽しんでいました。

来週の土曜日から、私の子供もこのS校の幼稚部に通います。友達がたくさんできるとよいです。また、親同士でも知り合いがたくさんできるとよいな、と考えています。