2008年12月30日火曜日

成績発表

期末テストが終わった次の週、早速クラスの最終成績が登録されていました。その結果、SWE620、SWE621ともに「A」をいただくことができました。一安心です。

SWE620ふりかえり
このクラスはソフトウェア要求を扱う講義だったため、抽象的な内容が多く、その重要性を理解しながらも個人的にはあまり楽しいものではありませんでした。6人一組のグループワークでは、英語によるディスカッションに苦労し弱気になってしまい受身になってしまいました。グループとして仕上げる要求仕様書は完全なドキュメンテーションなのでこれに関しても完全に受身になってしまい、あまり貢献できなかったような気がします。

グループワークでの私のパフォーマンスはかなり悪かったと反省しています。来学期はより積極的に弱気にならずにどんどん参加していきたいと思います。

SWE621ふりかえり
このクラスは私にとって復習だったので、精神的には比較的楽に講義を受けることができました。プロジェクト演習も一人で取り組むことができたので、複数人で取り組む際の無駄な議論を避けることができ、仕事量は大変多かったですが一貫性のある成果物に仕上げることができたと考えています。また、実装経験が設計に大きく影響することをあらためて実感しました。

一方で、上記のようにグループワークの苦労をせずに終わったので、英語の練習という意味では楽をしてしまいました。

来学期の目標
来学期は3つのクラスを登録しています。そのうちの2つは実装に関するクラスでいずれもグループ演習が基本です。ですので、来学期はグループ演習において積極的に議論に参加し貢献することが目標です。英語力の足りなさは、もうあまり気にせずに自分らしくやっていきたいと思います!

期末テスト

この秋学期に履修中のSWE620とSWE621の期末テストがそれぞれ12月10日と11日にありました。Thanksgiving休みが終わった後、テスト勉強とプロジェクト(宿題)の仕上げに追われていました。

SWE620期末テスト
SWE620は、ソフトウェア要求分析・管理・ユースケースモデリングのクラスです。私にとってこのクラスのテストが一番の鬼門でした。というのも、ほとんど記憶力テストだからです。中間テストのときも、テストの半分はユースケースモデリングに関する問題でしたが、残りの半分は教科書や講義中に取り上げられたトピックを自分の言葉で説明する、というものでした。
期末テストはどうだったかというと、テストの40%ぐらいがユースケースモデリングに関する問題で、残りの60%ぐらいが教科書に記載された用語の説明や講義の内容の説明でした。私にとってとても厳しいものでした。ひどい問題だったのは、教科書に述べられている、要求仕様のあいまいさを防ぐための4つのテクニックを説明しろ、というものでした。この4つを記憶していないととても答えられるものではありません。たまたま私は「ここは怪しい」と直感し記憶していたので答えることができました。
テスト時間は、講義時間と同じ2時間半で、その全部を使い切ってやっと全問回答することができました。
テストの後、最後ということでDr. Armour先生のサインを教科書にもらっちゃいました。

SWE621期末テスト
SWE621は、ソフトウェア分析設計法の講義です。プロジェクトがメインであって中間テストはありませんでしたが、期末テストは実施されました。期末テストの内容は、規模の小さいシステムの要求が出され、その要求を満たすソフトウェアを分析・設計する、というものでした。テストに出されたシステムは、以下のようなものでした。
  • 工場内にループ状に敷設されたレール上を車が前進・停車する
  • 停車駅に近づくと車が搭載しているセンサによって感知することができる
  • 車はデバイスとして上記センサとモータを搭載している
  • 中央コンピュータが車に対し目的停車駅を指示する
  • 車は停車駅にいるか、停車駅の間にいるか、という場所情報を中央コンピュータに定期的に送信する
上記に対し、2つのユースケース「目的停車駅を指示する」「場所情報を送信する」が示され、それぞれのユースケースについてコラボレーション図(コミュニケーション図)を作成し、それらを統合してからタスク(スレッド)設計等をする、という問題が出されました。

やはりこの手の問題は、ものづくりということでとても楽しいです。持ち時間2時間半のうち、2時間ほどで完了することができました。

テスト結果はもらえず
中間テストと異なり、期末テストの結果は返ってこないそうです。クラスの最終成績のみが発表されます。

2008年12月4日木曜日

Thanksgivingアトランタ小旅行

11月27日(木)から12月30日(日)の4日間、Thanksgiving休みを利用して、兄の住むアトランタに行ってきました。

片道1000km!行きはヨイヨイ帰りは。。。
今回のアトランタ旅行、友人と二人で車で行きました。片道約1000km!行きはまったく渋滞がなく、Fairfaxを朝の8時に出発し、アトランタに夜の7時に着きました。休憩時間を入れて約11時間で目的地に到着しました。自分を含めて運転手が二人いたので、大体2時間おきに交代することで、無理なく運転することができました。

豪邸
兄の住む家はすごい豪邸でした。電動シャッター付きガレージ(2台収容)があって、すごい大きなリビング、すごい大きなキッチン、3つのバスルーム、すごい大きなマスターベッドルーム、ほかにもいくつも部屋がありました。奥さん曰く、掃除がとても大変だとか。確かに。。。
これでなんと、私が住むアパートと同じ家賃!Fairfax周辺がいかに家賃が高いかわかります。
到着した日の夕食に、手作りの巻き寿司をご馳走になりました。やっぱり日本食は最高ですね!

ストーンマウンテン
次の日、全員でストーンマウンテンに行きました。花崗岩でできた世界最大の山だそうです。山の中腹には、南北戦争における3人の英雄が刻まれています。
山の頂上にはロープウェイで上ることができます。徒歩で登るためのコースも別にあるそうです。山の頂上からは、アトランタ周辺を見渡すことができ、とても良い景色でした。ジョージア州は、私が住むバージニア州より、とても暖かくちょうど紅葉が終わるか終わらないか、という感じでした。その他のアトラクション
アトランタ周辺の見所としては、ストーンマウンテンのほかに、ワールドオブコカコーラ(アトランタってコカコーラの発祥の地だそうです)、CNN本社などがあります。ワールドオブコカコーラでは、世界各地のコーラを楽しむことができるそうです。残念ながらこれらには行くことができませんでした。

大渋滞
4日目は、朝の8時にアトランタを出発しFairfaxに帰りました。途中までは調子が良かったんですが、ノースキャロライナ州に入ったぐらいから渋滞に遭遇し、その後バージニア州に入ってからはほとんど渋滞で、結局家に着いたのは夜の11時。約14時間の長旅でした。さすがに疲れてしまって、その後、今日まで疲れを引きずっています。。。

アトランタは住みやすそう
私が住むFairfaxと比べ、アトランタ郊外は道路が広く交通量もほどほどで、住みやすそうな印象を受けました。
ほんの2日間の滞在でしたが、日常の研究・勉強・英語を完全に忘れ、リラックスすることができました。

2008年11月25日火曜日

International Thanksgiving Lancheon

今週の木曜日はThanksgivingという祝日です。日本の年末年始のように、この祝日にはみんな実家に帰って一緒に時間を過ごすようなお休みだそうです。
GMUは、明日の水曜日から金曜日までお休みです。私はこの連休を利用して兄の住むアトランタに行く予定にしています。

今日、お昼の12時から、留学生向けにランチが振舞われました。
アメリカの文化を学ぶ一環として、Thanksgivingの日にアメリカの家庭で出るような典型的な食事を楽しみました。ターキー、ポテトサラダ、スイートポテトなどなど。とてもおいしかったです。

2008年11月21日金曜日

Giantの一杯19円コーヒー

研究室でコンピュータとずっと格闘していると脳みそが疲れるので、たまに休息が必要です。そんなとき、やはりコーヒーが一番!というわけで、日本に居たときはブルックスの一杯19円コーヒーをよく利用していました。安いのに、インスタントコーヒーよりはるかにおいしいコーヒーを飲めるので重宝していました。
ところが渡米していろんなスーパー等で探してみても、上記のような便利なコーヒーが見つからず困っていました。キャンパス内で普通にコーヒーを買うと一杯1ドル数十セントしてしまいます。

Giantの一杯19円コーヒー
つい先日、近所のスーパーGiantでとうとう上記と同じような商品を見つけました。いわゆるティーバッグのコーヒー版です。
19バッグ入って3ドル89セント。だいたい一杯19円の計算になります。

まずい
今日、早速飲んでみたんですが、、、まずい。ブルックスのコーヒーと比べ物にならないほどまずいです。「これはコーヒーなのか?」というぐらい変な味です。これならまだインスタントコーヒーの方がましです。

やっぱりコーヒーメーカを買うしかなさそうです。。。

2008年11月19日水曜日

冬到来

まだ11月中旬だというのに、もう冬が来ちゃいました。今朝の最低気温はマイナス4℃、今日の最高気温は4℃でした。きれいに紅葉していた葉っぱは全部落ちて、殺風景なキャンパスになってしまいました。アパートでは、いままで節約のために暖房を付けずに頑張っていたのですが、昨日の晩からとうとう暖房を付けるようになりました。ちなみに昨日は昼間に粉雪も舞っていました。。。

外はとても寒いので、いよいよ研究/勉強日和といったところです。期末テストはまで一ヶ月を切りラストスパート!という感じでしょうか。

2008年11月17日月曜日

MDA Explained

渡米後、初の書籍レビューです。渡米前の書籍レビューについては私のはてな日記を参照してください。

MDA Explained: The Model Driven Architecture: Practice and Promise
この本は、GMUのFenwick Libraryで借りて読みました。技術書にしては珍しく192ページしかない薄い本です。しかし内容は非常に良くまとまっていて、MDAとは何か具体例を用いてわかりやすく説明されています。
この本の著者Anneke Kleppe氏は、この本のほかにもOCL(Object Constraint Language)の本「UML/MDAのためのオブジェクト制約言語OCL第2版」も共同執筆されています。

MDAとは
MDAにおけるソフトウェア開発では、Java等の言語やOS等のプラットフォームに依存しないモデルPIM(Platform Independent Model)とモデル変換が重要なポイントとなります。まずPIMを構築し、それをモデル変換して、上記プラットフォームに依存したモデルPSM(Platform Specific Model)を生成します。最後に、PSMをさらにモデル変換して実行可能なソースコードを生成します。

したがって、我々開発者はMDAを実現するためには、以下のコンポーネントを用意する必要があります。
  • PIM
  • PIMからPSMへ変換するモデル変換器
  • PSMからソースコードへ変換するモデル変換器
このような開発プロセス/フレームワークをOMGはMDAと定義しています。

この本は、具体例を用いて上記フレームワークを非常にわかりやすく説明しています。一種類のPIMから3種類のソースコードSQL、EJB、Javaコードを生成する例が示されています。言い換えると、一種類のPIM、3種類のPSM、6種類のモデル変換器の例が示されています。

Model Transform
現在、モデル変換器を定義するための言語としてQVTが標準化されていて、Eclipseプラグインも利用可能です。この本が出版されたときはそのような言語がなかったため、仮の言語を使ってモデル変換の例が示されています。その際、OCLが多く利用されています。実際、QVTにおいてもOCLを用いて変換ルールを定義します。

ソフトウェア開発の今後
最後には、ソフトウェア開発の展望が示されていて、アセンブラから高級言語に進化した歴史を例に挙げ、今後は高級汎用言語を用いた開発からMDAに移行するシナリオが示されています。
果たして、今後のソフトウェア開発はどう進化していくのでしょうか。実は私も上記展望に同感です。どんどん抽象レベルの高いプログラミングに進化するのではないかと思います。近年、DSL(Domain Specific Language)をドメイン毎に構築してソフトウェア開発を効率化する動きが盛んですが、これは抽象化の一例だと思います。

2008年11月15日土曜日

ようやくクレジットカード入手

先日、やっとドル建て決済のクレジットカードが手元に届きました。

Chevy Chase Bankのクレジットカード
GMUのFairfaxキャンパス内にはChevy Chase Bankという地方銀行の支店があり私たち学生にはとても便利な存在です。私も早速銀行口座を開設し利用しています。しかも、Chevy Chase Bankでは、米国においてクレジットヒストリがなくてもクレジットカードを作れるということで、私たち留学生にとってとてもありがたいです。ソーシャルセキュリティナンバーを取得後1ヶ月経過すればクレジットカードの申し込みができる、と聞き、その通りに申し込みしました。

クレジットカードが届くのに丸々2ヶ月
ところが、申し込み後2週間後に1通の手紙が届きました。その手紙には「在学証明書を送付しろ」とありました。仕方なくその通りにしました。
すると、送付後約2週間後にまたもや1通の手紙が届きました。その手紙には「ソーシャルセキュリティーカードとパスポートのコピーを送付しろ」と。必要書類があるのなら、全部いっぺんに言ってくれればよいのに。仕方なくその通りにしました。
その後、約3週間経ち、ようやくクレジットカードが届きました。とてもうれしかったです。

友人はまだ入手できず
私より数日早く同じクレジットカードを申しこんだ中国の学生には、いまだにクレジットカードが届きません。彼はさらに3通目の手紙を受け取ったらしく、「誕生日を確認できる書類を送付しろ」と言われたそうです。。。

限度額は$500
今までは日本で取得したクレジットカードを使っていたため、ドルで物を購入するたびに1%の手数料がかかっていました。たとえば為替が1ドル100円だった場合、1円の手数料がかかるので、1ドルのものを買うと101円が引き落とされるわけです。
今回、ようやくドル建てのクレジットカードが手に入ったので、上記のような手数料を支払う必要がなくなります。また、米国におけるクレジットヒストリを蓄積することもできます。ただ、私は現在単なる学生なので、なんと一月の限度額が$500!スーパーでの食品の買い物にしか使えなさそうです。
この限度額、クレジットヒストリが溜まってくれば上がるのでしょうか、それとも収入が増えない限り上がらないのでしょうか。。。

2008年11月10日月曜日

インターネットアクセス復旧

先週の11月4日にインターネットに接続できなくなってちょうど一週間経ち、やっと復旧しました。

信用できないチャットサポート
前回のエントリでご紹介したとおり、Coxではチャットを通じてサポートとお話することができます。そこで、早速チャットで連絡したところ、「私の住んでいるアパート周辺で停電があり、私以外にも周りの人がみんなインターネットにアクセスできない状態で、しばらく待てば復旧するはず」と説明を受けました。
ところが、2日経っても復旧しないため、再度チャットで連絡したところ、今度は別の技術者が応対に出て、「そんな停電の記録はない。少なくとも現在は特に何も問題が起きていない」とのこと。前回の応対者はひょっとして適当な嘘を言ってその場をしのごうとしたのか?。。。

技術者にアパートまで来てもらって復旧
結局、2回目のチャットの際に、技術者とアポイントメントを取り、本日の夕方にようやく復旧しました。原因は、、、先週、下の住人が引っ越していったのですが、その際に(おそらくCoxの技術者が)間違って私の部屋のネットワークを切断してしまったようです。。。

2008年11月6日木曜日

インターネットアクセス不能

二日前から自宅のアパートでインターネットにアクセスできなくなりました。ちょうど大統領選挙の日だったので、ちらっとそのせいかとも思いましたが、昨日も今日もアクセスできない状態なので、以前のエントリで紹介したインターネットサービスプロバイダのCoxに連絡をとりました。その結果、自宅のアパート周辺一帯をカバーしているノードの不具合が原因であることがわかりました。まだ復旧作業中とのこと。いつ復旧するのやら。(このエントリは大学キャンパスで書いています)

Cox Chat Support
こういう場合、サポートセンタに電話するのが普通ですが、きっと初歩的な事柄からいろいろと指示を受けたりして、プリペイド携帯の通話料がかさむのが目に見えていました。また、英語で電話するのがまだまだ苦手だったので、どうしたものかと考えながらCoxのホームページのカスタマーサポートのページを見ていると、"Contact us"の欄に"Using live chat"のリンクが!
なんと、Coxのサポートの人間とWebブラウザでチャットできるサービスが提供されていました。チャットを開始するとほとんど待ち時間なしでサポートの人間からのメッセージが始まり、スムーズに会話することができました。チャットであれば少し言葉を考える時間ができるし、とても助かります。おかげで、携帯電話の通話料を発生させず、大学のインターネットからCoxと連絡をとることができました。

2008年11月3日月曜日

シェナンドー国立公園の紅葉

昨日の日曜日、Fairfaxの南西に車で1時間弱のところにある、シェナンドー国立公園(Shenandoah National Park)に行ってきました(というか連れて行ってもらいました)。シェナンドー国立公園は紅葉で有名だそうで、昨日は絶好のタイミングでした。シェナンドー国立公園は南北に連なる山脈で、その山々をスカイラインと呼ぶ道路で縦断できます。この公園を縦断するには車で1時間以上かかるぐらい大きい公園です。そのスカイラインの通過地点にたくさんの見所やトレイル(ハイキングコース)の入り口があり、駐車場があります。この日はStony Man Natureという1.6マイルの軽いハイキングコースを歩きました。往復で約1時間。このハイキングコースのUターン地点は、シェナンドー国立公園の中で2番目に高い山頂で、絶景でした。山々を覆う紅葉は、熊のぬいぐるみの毛皮のように見えました。今まで走ってきた、公園を縦断するスカイラインも見えます。帰りに、シェナンドー国立公園の脇を走りました。周辺は牧場があり、木々の紅葉が夕焼けに照らされてさらに黄金に輝いてとてもきれいでした。

2008年11月2日日曜日

サマータイム終了

今日11月2日の夜中の2時から、サマータイムが終了になりました。これによって、米国東部と日本との時差は14時間になりました。

自分の腕時計やその他の電子機器の時計を修正する必要がありましたが、パソコンや携帯電話は自動的に時計が修正されていました。すばらしい。

2008年11月1日土曜日

Helloween

10月31日はHelloweenということで、GMUキャンパス内でも装飾やコスチュームが見られました。

Gomaa先生の部屋のドアもこの通り。出入りすることができない状態でした。Gomaa先生は獲物をハンティング中で留守だそうです。結構、冗談きついです。(Gomaa先生は出張でご不在でした)キャンパス内のところどころでコスチュームに身を包んだ学生が闊歩していました。夜にはJohnson CenterでHelloweenパーティが開催されたので様子を見てきました。Crazy guysがいっぱいいました。とても楽しかったです。以下は、コスチュームコンテストの様子です。

2008年10月30日木曜日

中間テスト結果発表

この秋学期は2つのクラス(SWE620、SWE621)を履修中です。SWE620については中間テストがあり、SWE621については中間プロジェクトの提出がありました。昨日と今日と連続で、それらの結果が返ってきました。

SWE620中間テストの結果
SWE620は、ソフトウェアの要求分析・管理・ユースケースモデリングに関するクラスです。先日の中間テストでは、要求分析の手法とユースケースモデリングが出題されました。
結果は100点満点で90点でした。記述式のテストだったので厳しかったですが、良い結果だったのではないかと思います。
ただ、減点されたところは3箇所で、自己分析すると、それらのうち2箇所は私の英語能力に起因するものでした。
1箇所は英文に?マークが付けられていて、単純に「意味不明」な英語を書いてしまっていたようです。もっと修飾語を付けて説明すべきでした。
もう1箇所はちょっと痛くて、ユースケースモデルに対して減点されてしまいました。アクターとして"The office"が足りない、という指摘でした。ビジネス記述を読んでユースケースモデルを作る問題だったのですが、アクターらしき物の中に"Warehouse worker", "Track driver", "The office", "Foreman"の4つがあったんです。"Foreman"って何?という感じで、きっと"The office"で働くofficerみたいなものだろうと思い、"The office"と"Foreman"を混同してしまいました。どうやらちょっと違ったみたいです。

SWE621中間プロジェクトの結果
SWE621は、私のアドバイザ、Gomaa先生のクラスで、ソフトウェア分析設計法の講義です。本来4人一組のグループで取り組むところを、Gomaa先生の意向で一人で取り組んでいます。今回の中間プロジェクトの提出では、オブジェクト分析モデルの構築までをする、というものでした。
結果は「A」でした。「ところどころミスがあるが、おおむね分析手法を理解している」というコメント。どうもありがとうございます。
採点を行ったのはGomaa先生ではなく、Teaching AssistantであるDr. Erika Olimpiewです。彼女はこの春にドクターを取得し企業に就職されています。なので、正確にはTeaching Assistantではなく、Co-instructorという感じでしょうか。
私が提出したドキュメントに詳細にコメントが記入されていてびっくりしました。どれぐらい採点に時間をかけてくださったのか、想像できません。とてもありがたいと思いました。

感想
結果的にはどちらも良い評価を得ることができましたが、正直、先が思いやられます。今回は初めてのテストということもあり、それなりに時間をかけました。しかし、本音を言うと、講義も良いけれど、研究・プログラミング・就職活動に時間を割こうと考えて渡米してきました。
ただ、今回の結果を見て、講義に対するパワーもかけないと簡単にはいかないな、と感じました。良く言えば、こちらの大学では教える側の人間がかなり本気で講義に取り組んでいると言えます。

2008年10月29日水曜日

携帯電話

渡米して次の日に、携帯電話を購入しました。Verizonという会社の携帯電話で、日本のauのようなイメージでしょうか。Verizonの他に大手としてはAT&Tがあり、日本のNTTドコモのようなイメージです。

購入した携帯電話
会社やサービスの良し悪しがわからなかったので、たまたま立ち寄ったCircuit Cityという電器屋さんで売っていた、Verizonのプリペイド携帯を購入しました。お世辞にも、かっこいい携帯電話とは言えません。I have no choice.という感じです。こんな携帯でも、一応デジタルカメラが付いてきます。受信した場合の通話料も有料
この携帯電話はプリペイドということで、月々の基本料金があるわけではなく、話した分だけ料金を払えばよい、という仕組みになっています。驚いたのは、コールを受けた場合も通話料がかかる、という点です。誰かが電話をかけてくれるのはうれしいけれど、こっちも通話料がかかっている、ということになります。こちらがプランの説明です。

使った日に基本料金1ドル
また、納得できないのが、ある日1回でも使用すると、その日の基本料金として1ドル課金されることです。ある日1回も携帯電話を使用しなければまったく課金されません。一方、ある日誰かから電話がかかってくると、まず基本料金として1ドル課金され、さらに受信にもかかわらず通話料が課金されます。

間違い電話の恐怖
上記のような基本料金システムなので、たとえ間違い電話がかかってきても、そのコールがその日初めての使用だった場合、1ドル課金されます!わざとか?というように、結構間違い電話がかかってきます。

一月平均30ドル
渡米して約2ヶ月が経ちました。今までに60ドルチャージして、先日使い切ったので、一月に大体30ドルで通話料は済んでいることになります。もっと出費を抑えたいので、他に良い方法がないか思案中です。

2008年10月28日火曜日

Coxインターネットサービス

インターネット接続に関しては、日本ではADSLが主流ですが、米国ではケーブルテレビが普及しているので、ケーブルテレビ会社によるインターネット接続サービスが主流です。

私が住んでいるアパートでは、Coxという会社のケーブルが敷かれているので、Coxのインターネットサービスを利用しています。

スピードに応じて値段が違います。私は今のところ、最も安いサービスを利用しています。下り768Kbps、上り256Kbpsで一月$19.99です。値段だけ見ればヤフーよりも安いです。

今の私のインターネットの使い方であれば、上記スピードで十分です。Skypeを使って日本とビデオチャットも問題なくできます。YouTubeで動画もストレスなく楽しむことができています。

つい最近、私の住んでいるアパートにも光ケーブルが敷設されましたが、利用することはなさそうです。いくら末端が高速になっても、サービスを提供するサーバ側の能力が低ければ、ほとんど意味がないからです。

2008年10月27日月曜日

船便到着

先週の水曜日(10月22日)に、日本から発送していた船便が到着しました。9月の頭に発送したので、約1ヶ月半で届いたことになります。2ヶ月はかかると聞いていたので、結構早く届いたことになるでしょうか。

クロネコヤマトの海外引越しサービスを利用しました。箱14個で約14万円です。箱物以外のものが一つでも混じると値段が跳ね上がるので、家具類は全部送るのをあきらめました。また、現地で買えるものは極力送らず、日本でしか手に入らないようなものに厳選して、妻が非常に丁寧に梱包してくれました。おかげで、和食器等の壊れ物も一切壊れずに無事に届きました。

土鍋や冬物衣類等、とてもありがたいものばかり。これでようやく生活レベルが標準になったような気がします。

なお、米国での配達は、日本人スタッフが一人でやってきて、15分ぐらいで終わりました。

2008年10月24日金曜日

Flu Shots

昨日、インフルエンザの予防接種を受けました。学生は$15、教員は$20。とてもリーズナブルです。

初体験「痛くない注射」
皆さんもそうだと思いますが、私も注射は嫌いです。もちろん痛いから。刺される直前に「注射は嫌いだなー」と言うと、「私はとても上手だから大丈夫」とお医者さんは自信満々です。単なる軽い会話なので真に受けてはいなかったのですが、びっくり、本当にまったく痛くありませんでした!生まれて初めての経験です。どうやってやったのか謎です。

紅葉
あっという間に秋が来ました。というか、朝晩は4度とか5度で冬みたいなものです。とても寒いです。嫌な季節になってきました。

2008年10月22日水曜日

Blackboard Learning System

GMUではこの秋学期から、講義の進行を支援する新しいシステム「Blackboard Learning System」が導入されました。このシステムは大まかに、講義を行う講師を支援する機能と、講義を受講する学生を支援する機能があります。

講師を支援する機能
私は学生なので詳細はわかりませんが、講義毎に、登録している学生、学生が提出する宿題、評価結果等を全てWeb上で一元管理できるようになりました。学生への通知通達や講義資料の配布等もこのシステムを介して行うことができます。

学生を支援する機能
学生は、Webサイトから講義資料を自由にダウンロードできます。宿題もこのシステムにアップロードします。評価結果は、このWeb上で確認できます。他にも、ディスカッションフォーラムや講師へのメール送信機能等、さまざまな機能が提供されています。上記スクリーンショットの左側に機能一覧があります。

遠隔講義
このシステムとは別ですが、この秋学期から遠隔講義システムも導入されました。何らかの理由で講義に出席できない学生は、遠隔地からパソコン画面を通じて講義を受講できます。それらの学生のために、講師は必ずマイクを付けています。遠隔地の学生は、パソコンから講義中の講師にメッセージを送ることができます。話している最中でも、遠隔地からメッセージが届くと大きなクリック音のような音が鳴り、講師はすぐに気が付くことができます。

録画
また、全ての講義は録音、録画されていて、GMUの学生はいつでも過去の講義を再度受講することができるようになっています。ビデオカメラで撮影しているわけではなく、パワーポイントのスライドだけが録画されています。

講義が始まって最初の4,5回ぐらいは、講師が新システムに慣れておらず、少し時間をロスすることがありましたが、最近は新システムに慣れ、スムーズに講義が進むようになりました。

2008年10月21日火曜日

豚汁

この私が、生まれて初めて豚汁を作りました。先日、近所に日本食材が手に入るスーパーHマートをご紹介しました。食材は手に入っても、だからといっておいしい日本食が食べられるわけではありません。。。

男が作れる超簡単料理
この豚汁を作ったのは1週間以上前です。2週間前の週末に「男が作れる超簡単料理」という素晴らしいWebページを発見したのです。そこには、眺めているだけでよだれが出そうな日本食のレシピがいっぱい紹介されています。どの料理も比較的簡単に作れそうなものばかり。その中に豚汁のレシピを発見。とても簡単そうに見えたので、だまされたと思って、みりん、料理酒、だしの素、みそ等をスーパーHマートで購入し、挑戦しました。

おいしく作れました!
残念ながら、必要な食材のうち、こんにゃくは手に入らずごぼうはとても高かったのであきらめました。でも、おかげさまで、とてもおいしく作ることができました。自分で作っておきながら感動。4人前作り、4日かけて毎日食べました。

次は肉じゃがに挑戦しようと考えています。

2008年10月19日日曜日

スーパーHマート

今住んでいるアパートから車で3分ほどのところに、韓国系のスーパー「スーパーHマート」があります。Fairfaxに引っ越してきて初めてこのスーパーを訪れたとき、「あ、これなら生きていけそう!」と感動しました。このスーパーには日本の食材がだいたい手に入ります。野菜、お肉、お魚。全て、普通のアメリカのスーパーには売っていなさそうな食材が置いてあります。

調味料も大体揃っています。しょうゆ、みりん、料理酒、焼肉のたれ、ぽんずなど。
お味噌も!左に見える黄色いのはたくあんです。緑茶もあります。高いですけど。納豆もあります!冷凍されていますが。とても高いです。3個パックで4ドルぐらい?食材は他にもうどんや焼きそばみたいな麺類も置いてあります。

食材のほかにも、日本製の日用品も置いてくれています。お箸とかお茶碗とか。土鍋もあります。炊飯器も売っています。日本から持ってこなくても大丈夫でした。
自宅から数分のところにあるので、とても重宝しています。ほぼ毎週末通っているかもしれません。韓国料理を安く食べられるフードコードもあって、ビビンバやキムチチゲなどが7ドル8ドルで食べられます。

ハンバーガー、ピザ、ステーキなど、嫌いではありませんが、やはり基本的に日本食じゃないと生きていけません。スーパーHマートのおかげで、Fairfaxでも日本人が日本人らしい食生活を送ることができています。(といっても自炊なので乏しい献立ですが。家族が来るまでの辛抱です)

2008年10月16日木曜日

プロジェクト成果物提出完了

もうひとつの講義SWE621では、グループプロジェクトの宿題が出ていてその締め切りが今日でした。なんとか締め切りまでに成果物を提出することができました。厳密には締め切りは夜の11時59分までなので、いくつかのグループはまだ作業しているのではないかと思います。

このFallセメスターでは2つの講義を履修していて、もう一方の講義の中間テストは昨日で終わり、今日プロジェクトの成果物を提出し終えて、今かなりほっとしているところです。

プロジェクトの内容
SWE621は、Gomaa先生によるソフトウェア分析設計法の講義です。George Mason Univ.のIT系のコースにおいてこのクラスは中心的な位置付けになっていて、このクラスで出る課題(このプロジェクト)がもっとも大変だと言われているようです。実際、とても大変でした。
内容は、問題定義と11個のユースケース記述が与えられ、分析モデルを完成させるのがPhase1の課題です。まず、コンテキストダイアグラムを作成し、システムのバウンダリを明らかにします。次に、スタティックモデリング(ビジネスモデリングみたいな感じ)を行い、エンティティクラスの抽出と各クラス間の関連をクラス図を用いて定義します。スタティックモデリングを通じて問題を理解することができます。次に、ダイナミックモデリングを行います。各ユースケースについて、コミュニケーションダイアグラムやシーケンスダイアグラム、ステートチャート等を用いて、ユースケースシナリオを実現すべく、オブジェクト間の関連とメッセージ送受信を定義します。Phase1の課題は大体ここまでです。

個人プレー
以前のエントリでもお話したとおり、今回は特別に私は一人でこのプロジェクトに取り組んでいます。Gomaa先生のリサーチアシスタントとして参加している研究プロジェクトに、この課題を利用することになっているからです。実際、Gomaa先生は私の設計を特別扱いしてくれていて、前もって私の設計に目を通し詳細を詰めました。おそらく、他の学生たちの採点にも利用するのではないかと思われます。研究プロジェクトとしては、各ユースケースについてアクティビティモデルを作成し、そこからソフトウェアアーキテクチャを自動生成できないか、詳細に検討する予定です。

個人プレーの利点
他の学生たちの様子を見ていると、グループ内でいろいろな点で合意を得るのに苦労しているようです。設計には正解はひとつだけとは限らずいくつもやり方がある場合が多いので、意見が分かれるとなかなかまとまらない危険性があります。その点、個人でやらせてもらったおかげで、合意を得るための時間の浪費を避けることができました。

個人プレーの欠点
今回の課題はそもそも5人一組のグループ向けに設計されているので、11個もユースケースがあります。グループワークでは、一人2個か3個のユースケースに分担できそうです。実際、今日の提出までには、モデルだけでなく各オブジェクトの説明や各メッセージの説明も添付する必要があったので、30ページ以上のドキュメントになりましたが、それを一人で作成するのにはとても時間を費やしました。

ソフトウェアを設計するには実装経験が必要
今回の課題を通じて再認識したのは、ソフトウェア設計の難しさです。今回の課題では、他の学生からたくさん質問を受けて、思わぬ英語の訓練になったのですが、共通して言えるのは、みんな実装経験があまりないので設計しようにもオブジェクトやスレッドのイメージが沸かないようです。そのせいで、ステートチャートでモデリングが必要なオブジェクトと必要のないオブジェクトの区別が付かなかったり、ある処理を行うのに必要な情報が抜けたりするようです。
また、興味深いのは、仕事をしているパートタイムの学生で実装経験(例えばJavaのプログラミング経験)があっても、少し抽象度の高いレベルでオブジェクトの振る舞いを頭の中で仮想的に模擬するのが難しいようで、実装できないような設計をしてしまっている場合があったことです。こちらではいったん学部を卒業したら就職しお金をためてから改めてマスターを採りにくるパートタイムの学生が多いのですが、やはり学部でのソフトウェアの勉強や数年の実務経験だけでは不十分なのかもしれません。

2008年10月15日水曜日

中間テスト終了

SWE620の中間試験が終わりました。なんとか全問題に答えることができ、それほどひどい結果ではないのではないかと期待しています。

試験形式
教科書は持ち込み不可で、全問題が記述方式でした。問題用紙に回答スペースが設けられていて、試験問題を持ち帰ることはできませんでした。全て記述方式ということで、英語のWriting能力がないとちょっと苦しかったと思います。幸い、ReadingとWritingは学生のころから(今も学生ですが)ある程度勉強してきたので、なんとか時間内に回答できました。

試験内容
前半は以下のような問題が出ました。
  • 初回の講義で示した、要求分析の難しさ4点のうち3点を列挙し、それらについて解決策を示せ
  • Questionnaire(質問形式。インタビュー形式との対比)の利点欠点を2点ずつ挙げよ
  • 要求ワークショップの開催をステークホルダーに説得する場合、どのように説得するか(利点を説明する)。欠点は何があり、どう対処するか
  • ユースケース記述において、トリガーとプリコンディションの違いを、具体例を用いて説明せよ
  • 問題分析を行う5段階のうち3段階を列挙し、簡単に説明せよ
後半は、あるビジネスに関する記述を読み、ユースケースダイアグラムを描き、同ダイアグラム内に描いた各ユースケースの簡単な記述を行う、というものでした。ビジネスの内容は、複数の倉庫と倉庫内の物品を管理するシステムで、簡単にまとめると
  • 倉庫内作業者は物品の入出をバーコードリーダでシステムに入力
  • 倉庫管理者は、顧客の要求に応じて、倉庫内または倉庫間で物品を移動するようシステムに命令(実際の移動は人手か?)
  • システムはトラック運転手に物品の移動を通知
ということで、アクターは倉庫内作業者、倉庫管理者、トラック運転手となると思います。

事前に情報入手
本当に偶然だったんですが、この中間テストでどんな問題が出るのか、今日のお昼に前もって入手することができました。上記試験内容の前半は教科書を少し暗記しておかないと、なかなか答えられません。事前にこれらの問題が出ることを知ることが出来たので、準備することができました。
実は、明日、SWE621(Gomaa先生のソフトウェアデザインの講義)のプロジェクト成果物の提出締切日ということで、他の学生たちはそれにかかりっきりです。私がGomaa先生のリサーチアシスタントであるということをどこかから聞いたのか、実はたくさんの学生が私に質問しに来ます。それで、今日の午前もお昼も、それらの質問に答えたりしてたんですが、その学生たちの中に、以前SWE620を受講したことのある学生がいたので、その学生から幸運にも中間試験の情報を入手することができたんです。

コネクションは重要
やはり、就職活動時にも感じますが、何事にもコネクションが大事ですね。これからもっと知り合いを増やして行きたいと思います。

2008年10月14日火曜日

中間テスト間近

10月15日水曜日に、SWE620の中間テストがあります。SWE620についてはこのエントリで紹介したように、ソフトウェアの要求分析に関する講義です。幸い、もうひとつの講義SWE621については中間テストはありません。

先生によると、明日のテストでは50%ぐらいがユースケースモデリングに関する問題になるそうです。教科書は持ち込み不可。何か用語の説明をしろ、みたいな記憶力を試すような無意味な問題が出ないかどうか心配です。

とりあえず先生のアドバイスに従い、先週末まる二日かけて、今まで講義でカバーされてきた範囲に対応する章について、教科書を読みました。この講義で使用している教科書は、以前ご紹介したとおり、以下の2冊です。
Managing Software Requirements
左側の本はとにかく読みにくい!ちょっと砕けた表現が多く、見慣れない単語が頻発で、内容はたいしたことないのに、理解するのにかなり苦労しました。内容としては、要求分析の段階で入れ込んでしまった誤りを修正するコストは実装の段階で入れ込んでしまった誤りを修正するコストの10倍20倍だから要求分析が重要だ、とか、ステークホルダーからニーズを引き出そう、とか、顧客にインタビューするときは○○に気をつけよう、とか、ステークホルダーや顧客や潜在的ユーザを呼んで要求分析ワークショップを開きましょう、とかいったような人的要素が多く含まれるテクニックが書かれています。

Advanced Use Case Modeling
一方、右側の本はとても読みやすいです。日ごろ読んでいる技術文書と同様の英語で書かれています。内容はタイトルのとおり、ユースケースモデリングに関するもので、アクターの見つけ方、ユースケースの見つけ方、ユースケース記述の記述方法等が書かれています。この本の著者でこのクラスの講師でもあるDr. Frank Armourは、要求分析の経験が豊富なようで、この本には経験に基づく多くのベストプラクティス、注意事項等が随所にちりばめられています。確かに、ユースケース記述を書くのは一見簡単そうですが、目的に応じて詳細度をコントロールする必要があるなど、結構難しいと思います。例えば、まだ要求事項の洗い出しの段階で、あまりに詳細なユースケース記述を作ってしまうと、ステークホルダーが理解できなかったり、重要な要求を見逃したりしてしまう危険性があります。
したがって、この本では、段階的に目的に応じてユースケースモデルを詳細化していくプロセスフレームワークを提案しています。

果たしてテストの結果はいかに
先週末の3連休はとても良い天気だったにもかかわらず、丸2日をこのテスト勉強に費やしました。教科書を読んで内容は理解したような気はするんですが、細かいところを記憶したわけではないので、そこが心配です。本番では、自然な文章で書かれた問題文からアクター、ユースケースを抽出し、ユースケースモデルを作成せよ、みたいな問題だったらなんとかなりそうなんですが。。。今回、人生初めての米国大学のテスト受験!正直、ちょっと不安ですが、頑張りたいと思います。

2008年10月13日月曜日

あるソフトウェアエンジニアの一日

今日はColumbus Dayという祝日で大学はお休みです。コロンブスがアメリカ大陸を発見した日だそうです。9月の初旬にあった留学生向けピクニックで知り合ったCJというアメリカ人の男の子に誘われ、近くのDenny'sで朝食を一緒にしました。

CJはGMUの卒業生で、27歳前後?のソフトウェアエンジニア。新婚さんだそうで、奥さんは教師をしていてGMUやNOVA(コミュニティカレッジ)で英語を教えているそうです。

私にとって、ワシントンDC近郊に勤めるソフトウェアエンジニアの仕事ぶりや生活ぶりを知る、とても良い機会になりました。

早寝早起き
CJは日ごろ、朝の5時に起きジョギングをした後シャワーを浴び朝食を採ると7時ぐらいにオフィスに行くそうです。朝は頭がすっきりしていて仕事がはかどるとか。完全に同感です。
大体夕方の4時ぐらいに退社するそうです。通勤の行きも帰りも渋滞を避けることができ、とても良いと言っていました。夜は大体9時半ぐらいに寝るそうです。
ちょっと驚いたのは、休日もかなりフレキシブルで、土日関係なく休みを自分である程度コントロールできるそうです。もちろん、マネージャに承認を得る必要がありますが。
27歳でこんなにプロフェッショナルな生活が身に付いているとは、ちょっと驚きです。みんながみんなこうだとは思えませんが。

アジャイル
CJが勤めている会社は彼にとって2社目で、1社目は数ヶ月で退社してしまいましたが、その後現在の会社に4年半勤めているそうです。彼が所属しているプロジェクトのメンバ数は5名ということで、SCRUMというアジャイルプロセスを実践しているそうです。毎朝9時ぐらいに15分ほどのミーティングをして、昨日の成果、今日の予定等をメンバ全員で共有します。さすがにスタンダップミーティングではないそうです。5週間で一回のイテレーションを形成し成果物を出します。ただ、アジャイルといっても、CJはドキュメントの重要性を強調していました。特に米国ではエンジニアの流動性が激しいので、ドキュメントがないと新メンバがプロジェクトに参加しにくい状況になってしまいます。また、よく言われるように、自分が3ヶ月前に書いたコードは別人が書いたものと同じようなもので、ドキュメントがないと大変なことになりますよね。

面接
CJが現在勤めている会社に入る際、面接ではC++を使ってちょっとした問題を解かされたそうです。正解できないこともあったけれど、採用に至ったそうです。彼はとにかく、問題解決能力が重要だ、と言っていました。それは、アルゴリズムの応用等だけでなく、何かを調べる技術、他人に相談する技術等も含みます。やはりソフトウェアエンジニアにはコミュニケーション能力も重要です。

CJは特別?
朝食の間、どっちが年上なのかわからないぐらい、CJはしっかりしたプロフェッショナルだと思いました。さすがにCJは特別かと思います。今学期、私が履修しているクラスには、会社勤めしているパートタイムの学生がいっぱいいますが、みんながみんな、そんな風には見えません。彼らとたくさん話す機会がまだないのでわかりませんが。

とにかく、今朝の朝食はとても良い刺激になりました。

2008年10月11日土曜日

Fenwick Library

GMUのFairfaxキャンパスには主に2つの図書館があります。そのうち、Fenwick Libraryを先日初めて利用しました。技術書がいっぱい
とりあえずWebサイトで検索し、お目当ての本を探しに行きました。5階建ての5階にあるということで足を運ぶと、そのフロアにはコンピュータ関係の本が満載!ちょっと興奮してしまいました。時間がいくらあっても足りません。これらのうちの何冊を読み終えることができるのやら。結構新しい本も入っていたので、どうやら自腹で本を買う必要はなさそうです。貸し出し期間は基本的に1ヶ月半。延長ももちろん可能です。

2008年10月9日木曜日

予防接種

留学生がGeorge Mason Univerityで履修するためには、大学が指定する以下の予防接種を受ける義務があります
  • 3種混合
  • ジフテリア、破傷風、百日咳ワクチン
  • ツベルクリン反応
  • B型肝炎
  • 髄膜炎菌感染症
上記のうち、B型肝炎と髄膜炎菌感染症については、指定のフォームにサインすれば免除されることができます。

3種混合
3種混合は、合計2回ワクチンを接種する必要があります。
母に確認したところ、母子手帳に一期目を受けている記録がありました。ところが2期目を受けていないようでした。そこで、GMUにおいてまず血液検査を受けることにしました。血液検査に50ドル。3種混合のワクチンは1回50ドルなので、受けてしまえばよかったのかも。
1週間後に検査の結果が出てセーフ!どうやら私の体の中で抗体がすでにあるようでした。

ジフテリア、破傷風、百日咳ワクチン
これは最近10年で一度も受けていない場合は、過去に受けたことがあっても、もう一度受ける必要があったため、GMUで予防接種を受けました。45ドルでした。

ツベルクリン反応
これは全学生が受ける必要がありました。2日後に腫れ具合を検査。幸い私は陰性でした。もし陽性だと胸のレントゲンを採る必要があって面倒なことになりそうだったので、本当によかったです。アジアの学生は陽性の場合が結構多いらしいのでラッキーだったと思います。

予防接種クリア!
というわけで、晴れて予防接種をすべてクリアできました。これで春学期もクラスを履修できます。
結局ひとつのワクチンを接種するだけで済み、面倒なことにならず本当によかったです。

2008年10月8日水曜日

Fall Job/Internship Fair

10月8日9日の二日間、GMUのCareer Service主催「Fall Job/Internship Fair」が開催されので、参加してきました。

留学生がインターンシップポジションを得る資格
F-1ビザで米国に滞在している留学生は、少なくとも6クレジットを修了済みでないとインターンシップを得ることはできません。私はこの秋に入学したばかりなのでインターンシップを得ることはできません。
ということで、今回のJob/Internship Fairを「下見」してみました。といっても、念のため履歴書を持参して行きました。

事前準備1:ドレスアップ
事前にJob/Internship Fairの準備ワークショップに参加し、説明を聞いたところ、やはり米国とはいえスーツを着てドレスアップしてFairに挑むべきだ、とのこと。念のため、Yシャツ、ネクタイ、ジャケットを日本から持参したんですが、ズボンと靴を持参しませんでした。ズボンはグレーの無難なやつを持参していたので、靴を買おうと思い、前日に研究室の仲間にアドバイスを得てFair City Mallに行ってきました。そこには、服をいつもディスカウントしているMarshallsRoss、靴屋のDSW ShoesFamous Footwearがあり、それらを見て回りました。
しかし!どれもサイズがでかすぎる!私の靴のサイズは25.5cm。USの単位で言うと7.5です。ところがどの靴も最小で8、といってもサイズが8の在庫がある靴がほとんどありません。結局、靴を買うことはできず、Job/Internship Fairにはプーマのスポーツシューズで挑むことになりました。。。

事前準備2:企業研究
せっかくの機会なので、少しだけ時間をかけてFairに参加する企業をCareer ServiceのWebサイトで調べました。事業分野等の条件を与えると、企業を絞り込むことができます。そこで、H1Bビザのスポンサーになってくれる企業、という条件で探してみました。このFairに参加する企業は195。そのうちH1Bビザのスポンサーになると宣言している企業はたった12でした。

1日目
1日目に参加してみると大盛況!どの企業ブースも学生が熱心に履歴書を片手にリクルータと話していて、順番待ちです。私は失うものがなにもないので、とりあえず上記12企業全部のブースを訪れ、お話を聞きました。上記企業以外にもいくつか訪れたのですが、H1Bビザのスポンサーになってくれると言ってくれた企業がいくつかありました。
ちなみに、もっとも行列ができていた企業はMicrosoftでした。リクルータの背後に置いてある履歴書の山を見てびっくり。

2日目
この日はFBI等の政府機関がたくさんブースを構えていて、留学生はお呼びでない、という雰囲気でした。その中で日本人らしき人が説明しているブースを発見。JET(Japan Exchange Teaching program)という団体でした。英語を母国語とする人を雇って日本で英語を教えてもらう、というのが目的だそうで、日本大使館の職員さんでした。目的が目的なので、米国市民権のある人のみが対象だそうです。

結局
あるブースで一人の学生がリクルータと話をできる時間はほんの数分。基本的にJob/Internship Fairではきっかけ作りであって、本格的には、いただいた名刺の連絡先に電子メールを送ったり、その企業のWebサイトに登録することから、採用活動は始まるようです。
私は念のため履歴書を持参し、訪れた企業に渡したりしましたが、基本的に知らない企業がほとんどで、まだ時期尚早という感じです。そもそもまだ英語力が十分でないし、これからもっと企業研究をしたりしてしっかり準備していきたいと思います。

2008年10月7日火曜日

暑い寒い暑い寒い

もう10月。だんだん寒くなってきました。特に朝が寒く10℃を切ってきました。一方、昼間はまだ日差しが強く結構暑いです。そして夜になるとぐっと冷えてきます。このように、一日の中で気温の差が激しい状況です。

一方、日によっても気温の差が激しいです。ついこないだの先週末は暑いぐらいだったり、先週の中ごろは凄い寒かったり。

季節の変わり目ということで、風邪を引きやすい時期です。着たり脱いだりして温度調節しやすい服装が必要ですね。

空はすっかり秋の空です。寂しい気分になってきました。でも、そんなことは言ってられません。Mid-term Examが来週に控えています。今週末はしっかり準備しないと!(といってもテストは水曜日に一つだけですが)

2008年10月5日日曜日

IEEE-GMUピクニック

昨日10月4日の土曜日、IEEE主催のピクニックがありBurke Lake Parkに行ってきました。私が毎日通っているScience & Tech IIビルディングのエレベータに張り紙があり、このピクニックを知りました。

IEEE-GMU
IEEE主催ということだったので、どんな人たちが来るのか興味津々だったのですが、行ってみると若いGMUの学生がいっぱい。IEEEのGMU支部(?)のようなものがあり、そこが主催のピクニックでした。
参加者のほとんどは電気系専攻の学生たち。コンピュータサイエンス系は私を含め数人だったようです。みんなとてもフレンドリーですぐになじむことができました。

バレーボール
昼食を済ませた後、みんなでバレーボールをやりました。スポーツはやっぱりいいですね。言葉の壁を越えてみんなで楽しむことができます。よく考えると、渡米して約2ヶ月、初めて運動しました。運動不足の問題意識さえ忘れていました。天気も良かったし、とても気持ちよかったです。

ナイス!
誰かが良いプレーをすると「ナイス!」と言えば良いことを学びました。(特にオチはありません)

女の子もサッカー
意外にサッカーも人気。2つのチームに分かれてミニゲームをやったりしました。芝生の上でスパイクなしだったので、みんなころびまくりです。私も2回ぐらいころんでしまいました。ちょっとびっくりだったのが、女の子も躊躇なくサッカーを頑張っていたことです。日本ではまだまだ女の子がサッカーする風景は珍しいと思いますが、米国では小学生や中学生の女子の間でサッカーが人気だそうです。スポーツは友達作りの鍵?
今回のピクニックで、スポーツを一緒に楽しむことで友達の和が広がるのでは?と感じました。得点をしたときハイタッチをしたり、声を掛け合ったり。老体に鞭を打って何かスポーツアクティビティに参加しようかと考え始めています。

2008年10月3日金曜日

運転免許取得

9月29日月曜日にようやく運転免許を取得しました。自動車に関するあらゆる手続きはDMV(Department of Motor Vehicles)というところで行います。Fairfax周辺には2,3箇所DMVがあるのですが、知人からのアドバイスに従い、ChantillyにあるDMVに行きました。ChantillyのDMVは中心地から少し離れているため混雑しておらず、また周辺の交通量も少ないため実技試験も楽、ということでした。実際、そのとおりで約2時間ほどで運転免許を取得することができました。

書類準備
バージニア州で運転免許を取るためには、たくさんの書類を準備する必要があります。例の9・11の犯人はバージニア州で運転免許を取得したそうで、それ以来、書類審査が厳しくなっているそうです。私の場合、留学生用ビザF-1で入国しているのですが、以下の書類を準備し審査をパスしました。
  • パスポート
  • I-20
  • George Mason Univ.の在学証明書
  • 日本の運転免許
  • バージニアに住んでいることを証明できる書類(電気代の請求書やアパートの契約書など)
学科試験
運転免許を取得するには、学科試験と実技試験をパスする必要があります。学科試験は、交通のサインに関する問題が10問、一般知識に関する問題が25問、4択問題として出題され、前者は全問正解、後者は20問正解すればパスすることができます。これらの学科試験の練習をDMVのWebサイトでやることができます。
交通のサインに関する問題はかなり簡単で、サインの絵柄を見れば大体どういう意味なのか推測できます。一方、一般知識に関する問題はくせものです。特に数字に関する問題が厄介で、例えば、バージニア州では血液中のアルコールの濃度(?)が0.08%以上だと、その状態で自動車を運転すると違反になります。この"0.08%"がポイントなのでこの数字を覚えておくわけですが、実際の問題は「どれぐらいのワインを飲んで自動車を運転すると違反になるでしょう」とかいった問題が出て、「20オンス、40オンス、60オンス、、、」といった選択肢が表示されます。「20オンス」ってどれくらいやねん!という感じで、我々日本人にはかなり厳しいです。実際、私が受験中、隣で受験していた女性が、試験管が目を離しているすきに私に声をかけ「答えわかる?」と聞かれたのが、上記問題です。「全然わかりませーん」と答えました。
結局、私は2問間違えましたが、なんとか学科試験をパスすることができました。

実技試験
学科試験に比べ、実技試験はとても簡単でした。周辺を一回りしておしまい。実質5分くらいしか運転しませんでした。

晴れて運転免許発行!しかし。。。
実技試験の後、10分後ぐらいに呼ばれて顔写真を撮り、数分後に運転免許証が発行されました。めでたしめでたし、ほっとして自宅に帰りました。
夕食を済ませてから、おもむろに取得したばかりの運転免許をよーく見ると、なんと!住所が間違っているではありませんか!運転免許証は、パスポートの代わりにIDとして重宝する、と聞いていたのでがっくり。

逆ギレ
仕方がないので、今日、運転免許を再発行してもらいに、もう一度ChantillyのDMVに行きました。受付の人に事情を話すと、「前回と同じフォームに情報を記入しろ」と言われました。そこで「まさかお金を払う必要あるの?」と聞くと「もちろん。10ドルです。こっちが間違ったかどうかはわからないから」という返事が。私が「そっちのミスなんだからこっちがお金を払う必要はないと思う」と言うと、「じゃあ、もういい!」といって逆ギレし、番号札とフォームを私から奪い去ったのです。

冷静になれ
もともと、DMVのミスのせいで、こっちはわざわざ時間とガソリンを使って二酸化炭素を排出して来たのに、なんで逆ギレされなあかんねん!とかなりむかついたのですが、すぐに気を取り直し、「じゃあ、理解したから、番号札とフォームをください」と言ってそれらを受け取りすぐにその場から離れました。というのは、事前に知人から、DMVでは係員によって対応がまったく異なる、と聞いていたからです。とりあえず番号札をもらって別の係員と話せばなんとかなるかも、と思ったからです。

やっぱり
というわけで、自分の番号が呼ばれ別の係員に事情を話すと、すぐさま「こちらのミスなので料金はいただきません」とあっさり。論理としては「住所が登録された日(4日前)に対し、住所を証明する書類の日付はずっと前であり、いわゆる住所変更ではないので、DMV側の登録ミスしかあり得ない」というわけです。

笑顔で写真撮影
月曜日は、日本に居る感覚で真顔で写真を撮ってもらい、笑顔で撮ってもらえばよかった、とちょっと後悔していました。なので、今日は思い切り笑顔で写真を撮ってもらいました。めでたし、めでたし!

教訓
今回の一連の出来事を通じて、米国で暮らす上で心得ておくべき、以下の2点の教訓を得ました。
  1. 何か手続きした後は、その成果物をその場で入念にチェックすべし
  2. 納得できないことがあってもあきらめず、他の係員に話すべし

2008年10月1日水曜日

BrandClikのはじまり

BrandClikのはじまりは9・11
BrandClikのFounder/CEO、ジョシュアさんはニューヨーク育ち。起業家になる前は、ニューヨークの会社に勤務する普通の会社員だったそうです。でも、例の9・11をきっかけに起業家になる決意をしたそうです。

9・11の日、倒壊したワールドトレードセンターで、ジョシュアさんは顧客と打ち合わせの予定だったそうです。幸い、偶然にも何らかの理由により予定が変更になり、その打ち合わせはキャンセルになり、命拾いしたということです。

このことはジョシュアさんにとって人の命のはかなさを痛感する出来事となり、勤めていた会社をすぐに辞め、自分で会社を興す決心をしたそうです。9・11の日、もし上記打ち合わせがキャンセルになっていなかったら自分は死んでいた。そう考えると、上記偶然によって新しい人生をもらったような感覚でしょうか。

BrandClikは、ジョシュアさんが初めて起業した会社ではないそうですが、9・11がBrandClikのはじまりと言ってもよいのではないでしょうか。

人生は一度しかない
上記のお話をジョシュアさんから聞いたとき、真っ先に思い浮かんだ言葉は「人生は一度しかない」です。人間、長生きしてもせいぜい90年ぐらい。そのうち、物心が付いてばりばり活動できるのは70年ぐらいでしょうか。こんな短い人生だったら、思い切ってリスクをしょって何か自分にとって大きなことをやっても良いのでは、と思います。大きなことって人それぞれだし、とても曖昧ですが、私にとっては以前勤めていた会社を退職して渡米したことが大きなことでした。今はチャレンジ精神で頑張りたいと思います。
同い年のジョシュアさんは私にとって凄い刺激になりました。

2008年9月30日火曜日

BrandClikのオフィス

このエントリで紹介したように、Great Falls Parkでのピクニックの後、お借りするパソコンを受け取りに、BrandClikのFounder/CEO、ジョシュアさんのお宅を訪問しました。

BrandClikのオフィス訪問
私がお宅に到着すると、お貸しいただけるパソコンはご自宅にはなく、BrandClikのオフィスにあることがわかりました。なんと、わざわざ私のために、ご自宅から取りに行っていただけることに。しかも!私もオフィスまで同行させていただき、中に入らせていただきました。

生まれて初めて、アメリカの会社のオフィスに入りました。思い返すと、私がPhDの学生だった10年ほど前、学会FTCS-27で発表にシアトルまで行ったとき、Boeingの研究所へのツアーとBoeingの工場へのツアーがあり二者択一でした。そのときは大きい飛行機が製造される様子を見たいがために工場へのツアーを選択してしまいました。それ以来、アメリカの会社のオフィスに入る機会はまったくなかったと思います。

社員の仕事環境
社員一人一人の机は90度くの字になっていて、通常の机2個分ぐらい。入り口を除くほぼ四方がパーティションで区切られていて、以前私が勤めていた会社の仕事スペースに比べると約3倍ほどのスペースが確保されていました。とても恵まれた仕事環境だと思いました。

ジョシュアさんの仕事場はもちろん個室。といっても壁はガラスなので社員からはすぐにジョシュアさんの所在を確認できます。

開発者用の部屋は上記とは別に用意されていて、4人ぐらいがパーティションなしで共同作業できるようになっていました。部屋のドアを閉めればオフィスからの電話等の雑音も聞こえずに集中しやすそうです。高性能のデスクトップパソコンが用意されていました。現在は開発がひと段落しているそうです。

オフィスの奥にサーバー
オフィスの奥には、社員が共有するファイルサーバ等が設置されていました。そういえば、BrandClikが実際に顧客に提供するサービスはどうやって提供されているんでしょう。どこかのデータセンターからコンピュータ資源をレンタルしているんでしょうか。

仕事環境は重要
デマルコ本「ピープルウェア」にもあるように、技術者にとって仕事環境はとても重要で、これによって仕事の効率が大幅に変わります。個室に越したことはないですが、それが無理だとしても、BrandClikのオフィスは十分なスペースが確保されていて、とても仕事をしやすい環境だと思いました。

2008年9月28日日曜日

BrandClik

はじめに
このエントリにおいて使用している画像は全て、BrandClik.Incより許可を得て掲載しています。これらの画像の著作権はBrandClik.Incに帰属します。

Founder/CEO, Joshua Konowe氏
BrandClikのCEOはジョシュアさんといいます。ジョシュアさんはなんと私と同い年!以下、BrandClikのWebサイトからの引用です。
Joshua Konowe, Co-Founder and CEO, brings extensive knowledge about marketing, e-commerce and advertising (both traditional and non-traditional) to BrandClik. Earlier this year, Josh was awarded one of the 35 top entrepreneurs under 35 in Washington DC metro area by Bisnow.com. Since 2002, Josh has been President and CEO of e-Agent, a successful and profitable internet business in the residential real estate marketplace. Josh is well known as 'the' online marketing guru in the industry and has been featured in USA Today, Korea Daily, Inman News, RISMedia and more while also guest speaking at colleges and outlets such as RISMedia, NAR, NVAR and RECyber.com. Before his current positions, Josh held managerial positions in advertising sales at Institutional Investor Magazine, TheDeal.com, Bill Communications and Katz Radio Group in NYC. Josh graduated from the University of Kentucky with a B.A. in Ancient European History.

ビジネスモデル
BrandClikは、広告主と、広告をWeb上に掲載するコンテンツプロバイダとの仲介を行っていて、コンテンツプロバイダによう広告収入の4分の1をBrandClikの収入としています。

ビジネスアイデア
BrandClikのビジネスにおける最大のポイントは、広告の掲載方法にあります。Webコンテンツに掲載される広告は一般に、バナー広告としてコンテンツ画面の上部や右側に表示されるのが普通です。一方、コンテンツプロバイダがBrandClikのサービスに登録すると、コンテンツの文章に含まれる単語にハイパーリンクが自動的に張られます。そのリンクをクリックすると広告サイトに飛ぶ、という仕掛けです。上のスクリーンショットの例では、"Florida"という単語が広告主から指定されている場合を示しています。この広告主からの広告表示に同意したコンテンツプロバイダが提供するコンテンツに"Florida"という単語が含まれていると、自動的に広告主のWebサイトへのリンクが組み込まれるわけです。

技術的な仕組み
自動的にリンクがコンテンツに埋め込まれる技術的な仕組みについては、私はまだ正確に理解していません。おそらく、BrandClikから提供されるJavaScriptにあると思います。コンテンツプロバイダが各WebページにこのJavaScriptを埋め込むと、そのWebページが表示される際にこのJavaScriptがBrandClikのサーバにアクセスして登録された単語に対応するURLを取得しつつハイパーリンクを張る、という仕組みでないかと想像します。今度、ジョシュアさんに確認してみます。

広告主に対するサービス
BrandClikへのアカウント登録は無料。広告へのリンクを組み込む単語を自由に登録できます。現在登録されているコンテンツプロバイダの閲覧や1クリックにかかる報酬額等が確認できるものと思われます。広告効果を分析するために各種データを参照することができます。詳細な説明はこちら

コンテンツプロバイダに対するサービス
BrandClikへのアカウント登録は無料。現在登録されている広告主の閲覧等ができるものと思われます。1クリックに対する報酬額を設定することができます。

橋本幸司はBrandClikを応援します!
ジョシュアさんはとても感じの良い方で、意識してくださっているのでしょうか、私にとってとても聞き取りやすい英語を話してくださいます。私が中学生ぐらいのころよく洋楽を聴いていたので、80年代の音楽(Duran Duran, Chicago, Journey, Billy Joelなどなど)が好きなんですが、私と同い年ということで、ジョシュアさんも好きでよく聴いているそうです。こんな風にジョシュアさんには、勝手ながら親しみを感じています。

というわけで影ながらBrandClikを応援していきたいと思います。現在のBrandClikのサービスは英語のみに対応とのことですが、日本語への対応も容易だと思われます。ご興味を持たれた方は、こちらか私までご連絡ください。よろしくお願いします。

2008年9月27日土曜日

Great Falls Parkピクニック

先週の土曜日9月20日、Great Falls Parkに行きました。Great Falls Parkは、メリーランド州とバージニア州の境界に位置し、その境界を流れるPotomac Riverの上流を挟む形で公園になっています。
私が住むCity of Fairfaxからは車で約40分ぐらい。

今回、”奥さんが日本人、旦那さんがアメリカ人またはその他の国の人”というご家族がたくさん集まるピクニックがあるということで、お誘いいただき参加しました。

Great Falls?
この公園の名前から、さぞかし凄い滝があるのだろうと、マイナスイオンのシャワーを期待していたのですが、残念ながらたいしたことがありませんでした。こちらがGreat Fallsの様子です。
とはいえ、平日はずっとキャンパスとアパートとの往復のみで、屋内で過ごしてきたのでとても良い気分転換になりました。

日本人の奥さん達
この日のピクニックでは、8組ほどのご家族がこのピクニックにいらっしゃいました。まず驚いたのが、どの奥さんもみなさん魅力的で輝いて見えたことです。アメリカでの生活、子育てをとても楽しんでいらっしゃる印象を受けました。一方で、異なる考え方、文化を持った人と結婚されたのですから、私にはわからない多くのご苦労があっただろうと思います。だからこそ、みなさんとてもしっかりされていて、日常会話にもかかわらず、ひとつひとつの言葉に力がありエネルギーに満ちていました。

IT関係のお仕事をされている旦那さん達
特徴的なのが、大多数の旦那さんがIT関係のお仕事をされている、ということです。少なくとも以下のようなお仕事をされている旦那さんとお話をすることができました。
  • 米国政府に納めるエンタープライズシステムの開発
  • ネットワークシステムの設計、機器の調査・選定
  • 化学系機関(?)のデータベースシステムの開発
やはりワシントンDC近郊にお勤めとあって、いずれもエンタープライズシステムに関する開発に従事されているようです。組み込みシステムの開発に従事されている人は、こちらでは今のところ出会ったことがありません。
ちなみに、非常にさわやかな天気にもかかわらず、C言語のような手続き型言語と、Javaのようなオブジェクト指向言語との利点・欠点を議論したり、オブジェクト指向言語(の実装)の持つオーバヘッドの話をしてしまいました。

ベンチャー企業の社長!
なんと、そのような旦那さんの中に、ご自身で会社を立ち上げられた方がいらっしゃいました。肩書きは「Founder/CEO」。その会社の名前は「BrandClik, Inc.」。とても日本語が上手な方で、たくさんの日本語の単語を駆使して英語に織り交ぜ、とてもわかりやすい英語で私達に話してくださいました。ときどき私達の上空をヘリコプターが飛んでいたのですが、息子さんにも「ヘリコプター!」と、日本のカタカナの発音で話しかけていらっしゃいました。日ごろから日本語を勉強中だそうです。

パソコンをお借りしました
今回の渡米で最大の失敗は、自分のパソコンを持ってこなかったことです。近年はインターネットにアクセスできないと何かと不便で、ずっと困っていました。しかも、9月の頭にノートパソコンをWebで発注したんですが、クレジットカード情報の問題で注文をキャンセルされたりして、渡米後1ヶ月以上が経つのに、いまだに自分のパソコンがない状態なのです。

そこで、ふと上記社長さんの奥さんにそのことをお話したところ、オフィスにいくつかのパソコンが使用されずに眠っているということで、ひとつお貸しいただけることに!
初めて出会った私に大事なパソコンを快くお貸しいただきました。おかげさまで、その3日後に自宅のアパートでインターネットに接続することができ、キャンパスに行かなくてもブログを書いたり電子メールを送受信したりすることができるようになりました。心から感謝いたします。

しかも
ピクニックの後、お借りするパソコンを受け取りに上記社長さんのお宅を訪問したのですが、夕食までご馳走になってしまいました。しかも!BrandClikのオフィスにお邪魔し、事業内容のご紹介までしていただきました。次回のエントリでその内容をご紹介したいと思います。

2008年9月25日木曜日

English Conversation Program

毎週金曜日の1時半からはEnglish Conversation Programに参加しています。これもELIが提供する無料のプログラムです。このプログラムは登録制で留学生6人でひとつのグループを構成し、グループによってプログラムが開催される曜日は違います。

私が所属するグループは金曜日でメンバ数は6人のはずなんですが、来たり来なかったりします。でも、毎回飛び入り参加オッケーという雰囲気になり、毎回ちょうど6人ぐらいになります。

講師はJohanna Koh先生。ベトナム出身の女性で、難聴のため少し舌足らずな発音をされます。でも良く考えると、Johanna先生にとって英語は第2外国語であると同時に難聴にもかかわらず、英語を習得ししかもELIの先生になった、という凄い先生です。現在、マスタープログラムを履修中でデータマイニングを勉強されているそうです。さすがに、講義中の先生の言葉をすべてキャッチできないので、Tommyさんという手話ができるサポータと一緒に講義を受講しているそうです。Johanna先生がさらに凄いところは、私たち留学生の不完全な英語を、私たちの口元を見ながら理解してしまうところです。もちろん、たまにわからない時があるようで、何度か聞きなおすときもあります。前々回からは、飛び入りでTommyさんもこのプログラムに参加してくれています。Tommyさんはあまりにおしゃべりで、私たち留学生が英語をしゃべる機会を減らしている感がありますが。。。

このプログラムは、堅苦しい教室でやるのではなく、Student Union I(SUB I)の2階にあるロビーでソファに座って英会話を練習します。

研究プロジェクトのミーティングとは異なり、やはりリラックスして英会話の練習をできるので、私にとってはとても良いです。参加者の英会話レベルも大体同じような感じなので、誰かがひとりで話しっぱなし、ということもなく私もたくさんしゃべることができます。

11月にはJohannaさんのご自宅にメンバがお邪魔することになりました。Johannaさんの旦那さんはアメリカ人だそうで、英会話の練習のとても良い機会になりそうです。

2008年9月24日水曜日

Pronunciation workshop

金曜日のお昼の12時から45分間、Pronunciation workshopがありそれに出席しています。これもELIが無料で提供しているクラスです。

こちらでは、上記のように思い切りランチタイムにクラスやイベントが催されます。また、夕食時の6時7時8時にも、通常の講義があります。先生も学生も、いつ食事を採っているんだろう?といつも不思議です。

ちょっと話がそれてしまいました。このPronunciation workshopは結構人気で、いつも席はいっぱいです。大体30名ぐらいでしょうか。

講師はJulie Park先生。どっからみてもアジア人なのですが、しゃべると完全にアメリカ人。とても真似できないような例の深ーいR(アール)の発音も普通にされます。もともと韓国人のようですが、きっと生まれも育ちも米国なんでしょう。でも、同じような顔立ちをしている人から発音の講義を受けるのが、ちょっと不思議な気分です。

発音の勉強をするとき、いつも感じることですが、さあこれからこの発音をするぞ、という十分な準備時間があれば、なんとか発音できますが、じゃあ会話の流れの中でしっかり発音できるか、というとなかなかそうもいきません。結局、発音もクラスで習うだけでなく、大量の練習が必要だということですね。
といっても、このクラスで新たな発見をすることが結構あります。いろいろな国の子音や母音と、英語のそれと比較してくれたりするからです。そういう意味では、このクラスは自分にとってとても役に立っています。

2008年9月23日火曜日

Seminar in Graduate Level Writing

このエントリで紹介したように、留学生向けの英語のクラスをいくつかELI(English Language Institute)が提供していて、可能な限り参加しています。

毎週月曜日と水曜日の午後3時から約一時間、ELIが提供している無料クラス"Seminar in Graduate Level Writing"に出席しています。

出席者は大体10名前後です。このクラスを登録している学生はその倍以上はいるはずなんですが、大体10名前後で落ち着いてきました。出席者のほとんどはIT系のPhDの学生です。

講師はVirginia Bouchard先生。さすがELIの先生なので、ゆっくりはっきりクリアに話してくれます。この先生はかなりおしゃべりで、たとえクローズドな質問(例えばYesかNoで答えられるような質問)でも5分ぐらいかけてみっちり(?)答えてくれます。Writingの講義でありながら、私にとってはリスニングの訓練にもなってとても良いです。

肝心の講義内容については、今日までに既に6回ぐらい受講しましたが、まだ導入部ということで心構えや文法の説明がされました。前回から、文章を書くにあたり想定する読者をはっきりさせよう、といった話に入ったところです。良いのか悪いのか、宿題が一切ないので、自分が書いた文章をこの講義中に改善していく、というような演習がありません。ですから、実践的な面については、別途Writingのtutoringを受けた方がよさそうです。

2008年9月22日月曜日

決意新たに

渡米後、2008年度Fallセメスターが始まって約1ヶ月が経ちました。思い返すと、たくさんの事があって、とても慌しい1ヶ月でした。その間、多くの人に出会いたくさん助けていただきました。おかげさまで、ある程度生活が軌道に乗りつつあります。

また、日本に居た頃には、たくさんの先輩、同僚、仲間に支えられ送り出してくれました。

そして、たくさん助けてくれているのが私の家族です。遠く離れてみて改めて家族の大切さを痛感しています。私の家族、私の両親、私の兄弟、私の親戚、みんなに支えられて今の自分があります。どうやって恩返しすればよいのか。遠く離れてしまっている今は何もできないでいます。

結局、今の私には、一生懸命頑張ってベストを尽くして研究/クラス/就職活動等に励むことが、みんなに対する恩返しであって、私の家族が喜んでくれることだと思いました。

というわけで、決意を新たに、これからの毎日に挑んでいきたいと思います。

2008年9月17日水曜日

無料の英語クラス

GMUのFairfaxキャンパスでは、ELI(English Language Institute)が無料で提供するいくつかの英語クラスがあります。無料ならば、と積極的に利用させてもらっています。

このFallセメスターでは、以下のクラスに出席しています。
  • Seminar in Graduate Level Writing
  • Pronunciation Workshop
  • English Conversation Program
上記の他にもGrammar Workshopがあるんですが、講義の重なっていて参加できていません。なお、ELIではなく学生がメインのグループが主催している英会話クラス(おしゃべりタイム)もあります。

上記クラスの先生方は、さすがELIの先生とあってゆっくりはっきりと非常に聞き取りやすく話してくれます。したがって、ほとんどクリアに聞き取れて理解できてしまうので、思わずうれしくなってしまいます。しかし、その教室を出たとたん、現実が待っていてまだまだ英語力の低さを実感してしまいます。

研究プロジェクト"SASSY"

この8月終わりから、私はMS Software Engineeringの学生としてGMUに入学しているわけですが、それと同時にGomaa先生のResearch Assistantとして、(形式的には)週に20時間労働しています。

Dept. of Computer Scienceでは、今年の7月から新しい研究プロジェクト、その名も「SASSY(Self-Architecting Software Systems)」というプロジェクトが始まっています。私のResearch Assistantとしての責務は、このプロジェクトに参加し研究を進める、というものです。

このSASSYプロジェクトは、今年の6月にNSFからgrantされたプロジェクトで、私のResearch Assistantとしてのお給料もそこから出ているのではないかと思われます。

プロジェクトメンバ構成
SASSYプロジェクトのメンバ構成は、教員が4人、学生が私を含め4人、合計8人となっています。教員4人は以下のとおりです。
Dr. MenasceはThe Volgenau SchoolのSenior Associate Deanで、副所長のようなイメージでしょうか。学部長のGomaa先生より偉い方(?)ということになりそうです。そう考えると、DeanとDepartment ChairがプロジェクトメンバであるSASSYプロジェクトは、結構大きなプロジェクトと言えるかもしれません。ちなみに、Dr. Malekは2007年にPhDを取得されたそうなので、ひょっとすると私より年下かもしれません。

純粋なアメリカ人は一人の学生だけで、残りのメンバはみんなアメリカ以外からGMUにやってきた人たち。とても国際色豊かな研究プロジェクトと言えます。

師匠と弟子?
この研究プロジェクトで面白いのは、教員と学生が一対一の関係になっていて、ジェダイの騎士のような「師匠と弟子」の関係になっています。上記4人の教員に対し一人ずつResearch Assistantが付いています。

プロジェクト概要
基本的にSOA(Service Oriented Architecture)をターゲットにしていて、既存のServicesの仕様を基にDomain Expertが若干の抽象度のある要求仕様を作成し、その要求仕様を基に実行可能なソフトウェアを自動生成することを、この研究プロジェクトの目標としています。また、ソフトウェアの自動生成だけでなく、実行時のソフトウェアの再構成やEvolutionもターゲットにしていて、そのようなAdaptationを実現する実行環境も研究対象です。
以上より、ひとまずは組み込みシステムは対象外、と言えると思います。

最悪のシナリオ?
このプロジェクトに参加する前、日本に居る頃、「Research Assistantとしての仕事ってどういうものなのだろう?」といろいろと想像していました。私にとって一番楽なシナリオは、ある程度研究が進んでいて「このアイデアを具現化するツールをちょっと作ってみて」とか「データを採るためのプログラムを作って、データを採って」といったものです。一方、最悪のシナリオは「何か好きなことをやっていいよ。その暁には論文も書きましょう」というものです。
そして、今回はこの最悪なシナリオが当たってしまいました。現在、多くの論文を読んだり調べたりしながら、研究の方向性を模索中です。

2008年9月16日火曜日

初プロジェクトミーティング

8月28日(木)の午前10時から、私が参加している研究プロジェクトの定例ミーティングがあり、初めて参加しました。その前の週にもミーティングがあったんですが、新留学生向けオリエンテーション等があり参加できずにいました。

プロジェクトメンバは全部で8人。うち4人がFacultyで、残りの4人がResearch AssistantまたはTeaching Assistantの学生です。私以外の3人はPhDの学生です。今回のミーティングでは、教授の方が一人欠席で、全部で7人でした。Gomaa先生は、このプロジェクトのリーダー的な存在で、テーブルではいつもお誕生日席に座り、メンバが何かプレゼンテーションをしたり話しをし、Gomaa先生が質問やコメントをする、という雰囲気です。この研究プロジェクトの紹介は、次回以降に少しずつしていきたいと思います。

自己紹介
まずは、私が初出席ということで自己紹介しました。今までの経歴を簡単に話しコンパクトにまとめたのですが、時間があったのかGomaa先生から補足しても良いよ、という感じで既に知っていることをあえて私に質問することで、PhDの学生のころの研究の内容や以前勤めていた会社で開発していたツールのことを差し障りない範囲でお話しました。

この日は4人いる学生のうちもう一人も初出席だったため、その学生も自己紹介。トルコ出身の女性で、ある日突然教授にメールを出しこの秋から入学してきたらしく、私と少し似た状況かもしれません。

予習
実は、この日のミーティングの前の週に、Gomaa先生からこの研究プロジェクトのプロポーザルと論文を4本渡されていました。この研究プロジェクトにス ムーズに溶け込めるように全て読んでおきましたが、なにぶん目標が壮大なため、具体的にはどう取り組んでいくのかよくわからないままでした。

いきなり議論
自己紹介の後、さっそくGomaa先生は「今日のトピックは何?」と言って議論が始まってしまいました。あるメタモデルの定義についての議論が始まったのですが、英語はもとより、バックグラウンドがわからず、完全に傍観者になってしまいました。

ちょっと待ったー!
ということで、タイミングを見計らって勇気を持って「ちょっと待ったー!」。この研究プロジェクトはどういうメンバ構成で、誰がどういうトピックに取り組んでいるのか、現在このプロジェクトはゴールに対しどういった段階にいるのか、といったことを聞いてみました。

すると「今はブレーンストーミングの段階です」と答えが返ってきました。この研究プロジェクトは今年の7月から始まったばかりで、まだまだ具体的な方向性は見出せていないそうです。

結局
上記質問をした後、議論に戻り、結局傍観者になってしまいました。ツールの話になったときにちょっと質問し、後はミーティングが終わってから、いくつか発言者に質問をしました。

発言や質問のタイミング
次から次へと間髪いれずに発言するため、口を挟むタイミングが非常に難しい、と感じました。特に私は、人が話している途中にかぶせるように口を挟むのが嫌いなんです、というか私が話している最中に口を挟まれるのが嫌いなんです。しかし、こっちではどうやら途中で口を挟むのはそれほど失礼なことではないようで、たとえGomaa先生が話している途中でも学生が口を挟む場面もありました。
すぐには無理かもしれませんが、これから少しずつこういったことに慣れていかなければいけないな、と痛感しました。

2008年9月12日金曜日

初講義その2

2008年度Fallセメスターでは、私は2つの講義を登録しています。一つは昨日紹介したSWE620、もう一つが今日紹介するSWE621です。SWE620は水曜日の16:30-19:10、SWE621は木曜日の16:30-19:10です。

SWE621
講義名は「SWE621: Software Modeling and Architectural Design」。以下、シラバスからの引用です。
Prerequisite: SWE 619, with 620 recommended, or permission of instructor. MSCS students may substitute CS 540 and 571 for SWE 619. Concepts and methods for architectural design of large-scale software systems. Introduces fundamental design concepts and design notations. Presents, compares several design methods. In-depth study of object-oriented analysis and design modeling using the Unified Modeling Language (UML) notation. Students participate in group project on object-oriented software design.
講師は我がDr. Hassan Gomaa先生。この講義で必須とされる教科書の著者でもあります。
実はこの講義は私にとって完全な復習となります。2年前に、以前勤めていた会社の研修の一環でGomaa先生が来日し、この講義の内容の5日間コースを受講したからです。このときに初めてGomaa先生と出会いました。

この講義の内容は有名な設計手法「COMET(Concurrent Object Modeling and Architectural Design)」です。、MS Software Engineeringをはじめいくつかの学科の中心となるコースとなっていて、PhDコースに入学する際の試験科目の一つにもなっています。

講義開始
前日の講義のように各自の自己紹介はなく、すぐに内容に入りました。Gomaa先生による講義はとても懐かしい感じがして2年前を思い出しました。ただ、2年前はUML1.3の記法を用いていましたが、今回の講義ではUML2.0が使用されています。特に大きく変わるところはありませんが。
この講義は、インターネットを介して受講している学生がいるため、先生はマイクを装着し手元の画面に対しペン操作しながらポインタを移動させたり線を描いたりされます。この遠隔講義はこの学期から初めて導入されたシステムのようで、レスポンスが悪かったり良くハングアップします。そのたびに先生は電話で技術者を呼び出す、という感じで、今のところ受講生が時間をもてあます時間帯がたまにあります。

グループ構成
この講義も4週目くらいからグループ作業が予定されています。初回はグループを構成しませんでした。前回の講義のように、自分にとって有益なメンバがいるグループに入りたいと考えていました。ところが、後日Gomaa先生との研究ミーティングのとき、「SWE621はあなたにとって復習だから、グループワークは一人でやりなさい。課題内容も他の学生とは別の、今の研究に有用なものにしよう。」と言われました。うーむ、うれしいのやら悲しいのやら。
COMETの理解と設計には自信があるので、グループワークの際には設計に関する意見が分かれたときの英語による議論が、自分にとって良い英語の練習になると思っていたので、ちょっと残念です。一方で、同じような設計をもう一度やるのはちょっと退屈ですし、サンプルレベルの設計を複数人でやるのは正直非効率だと考えているので、そういう意味では効率的に宿題をやれて良いかもしれません。

講義の様子
前日の講義と同様、活発な議論は一切なく、先生が一方的にしゃべる時間がほとんどでした。ただ、初回はイントロダクションであったし、つい昨日の9月11日が3回目の講義でしたが、そのときはスタティックモデリングの詳細に入っていったので、たくさん質問がありました。内容を知っているくせに、昨日は私も一回質問しちゃいました。

2008年9月11日木曜日

初講義

8月25日(月)に新学期が始まりました。私の初講義はその二日後の水曜日午後4時30分から始まりました。

SWE620
講義名「SWE620: Software Requirements Specification and Management」です。以下、シラバスからの引用です。
Prerequisites: SWE foundation courses or equivalent In-depth study of methods, tools, notations, and validation techniques for analysis, specification, prototyping, and maintenance of software requirements. In-depth study of object-oriented requirements modeling, including use case modeling, static modeling and dynamic modeling with Unified Modeling Language (UML) notation. Students participate in group project on software requirements and specification using modern method.
講師はDr. Frank Armour氏。この講義で必須とされている2冊の教科書の一方の著者です。最初に驚いたのは、講義に出席している約40名の学生のうち約半数が女性だったことです。今まで私の周りでは、コンピュータ関係ということで学校にしろ職場にしろほとんど女性がいなかったからです。実際、昨日紹介したLab.には8人の学生が居ますが、そのちょうど半分の4人が女性です。近年はコンピュータ関係に興味を持つ女性が増えてきたということでしょうか。いや、近年、日本の某大学で非常勤講師としてクラスを受けもったとき、そのクラスには女性は80人のうち2、3人でしたから、どうなんでしょう。
また、講義に出席している学生のうち約半数がインド人の学生でした。やはりIT関係となるとインド人の学生が多いです。

講義開始
まず、講師が自己紹介した後、出席している学生一人一人が自己紹介をしました。インド人の学生で特徴的だったのは、みんなデータベースとJavaに興味を持っていたことです。
私の自己紹介では、遠慮せずに自分がすでにPhDを持っていることや8年の仕事経験を持っていることを言いました。みんなすごいびっくりしてました。私は、いつもなら遠慮深い日本人らしく、そんな過去の実績を自己紹介で話したりしないのですが、GMUの大学院の講義では会社勤めをしているパートタイムの学生が多く出席している、と聞いていたのでちょっとでもアピールした方が良いと考え、少し実績を話しました。
実際、他の学生の自己紹介を注意深く聞いたのですが、インド人と中国人の学生以外はほとんど会社勤めしている学生でした。また興味深いことに、会社勤めをしている学生のほとんどがMS Software Engineeringを専攻していました。

グループ構成
この講義では、6人一組のグループを作り、宿題をこなします。私はすかさず会社勤めしている学生がいるグループに入りました。後でわかったのですが、私以外全員が会社勤めしている学生でした。今後、卒業後の就職に備え、いろいろと情報を仕入れようと考えています。

講義の様子
人生初めての、アメリカの大学での講義とあってちょっと緊張しながら挑みました。アメリカの講義では、生徒が積極的に発言したり質問したりする、と聞いていたからです。いざ始まってみると、ほとんど講師が一方的にしゃべる、日本と同じような講義でした。実は頑張って一回質問したのですが、それがこの日の唯一の質問でした。ちょっと拍子抜けしたのと同時に一安心です。

Patriot Day


今日は9月11日、米国ではこの日をPatriot Dayと呼ぶそうです。9・11といえば例のテロがあった日です。
Fairfaxキャンパスの中庭に、小さなアメリカの国旗をたくさん飾ってある一角を見つけました。

2008年9月10日水曜日

仕事環境

2008年度Fallセメスターが始まってから3日後にやっと、Research Assistantとしての仕事場を与えてもらいました。実は、アメリカに到着した週にすぐGomaa先生に仕事場が欲しいとお願いしていたのですが、結局その2週間後になってしまいました。

Information and Software Engineering Laboratory
私の部屋の名前は「Information and Software Engineering Laboratory」。Science & Technology II buildingの3階にあります。
この部屋は8人部屋で、私以外は全員PhDの学生です。全員、Research AssistantまたはTeaching Assistantの奨学金をもらっています。各自の机はパーティションで仕切られていて、まあまあ集中しやすい環境です。
私の机とパソコン
私の机は上の写真で、一番手前の右側です。場所によって広さが違っていて、納得できないのが、私の場所が狭い方だということです。私の場所は、入って正面にパソコンを置いた机があり、左側にもう一つ小さな机があります。パソコンの机に座ると背中に本棚があります。結構うれしかったのが、与えられたデスクトップパソコンです。ディスプレイは24インチのWUXGA。パソコンはXeonの3GHzのデュアルプロセッサ、3GBのメモリ、Windows XPです。筐体がめちゃでかいですが。。。EclipseやNetBeans、Meadowを同時に立ち上げでも全然平気です。

カスタマイズ
しかし。。。基本的にThe Volgenau Schoolにあるパソコンのユーザは、学部が用意したあるドメインに対してログインするんですが、管理者権限がありません。したがって、ソフトのインストールはまだしも、Windowsのレジストリ編集等も一切できない!これでは、左側にあるCaps LockとCtrlキーを入れ替えできない!しかも、Windows XPに東アジア言語がインストールされておらず、日本語入力が一切できず。
ということで、早速サポート舞台に電子メールでお願いして一時的に管理者権限を与えてもらい、上記キーの入れ替え、日本語入力機能の追加、Cygwin、Meadow、Visio(GMUの学生は無料でマイクロソフト主要製品を使用可)をインストールしました。結局、これらのカスタマイズができたのは、なんと入居から2週間後でした。。。